低強度紛争では焼け石に水というだけの話

Actiblog アクティブログより

■”Made in USA”に殺されている
パレスチナ自治区で取材した時、よく聞いた言葉は「我々は“Made in USA”に殺されている」というものだ。そして、今レバノンやガザで人々の命を奪っているのも、やはり“Made in USA”だろう。米シンクタンク外交政策フォーカス」の最新の報告書『誰がイスラエル武装させたのか』によれば、ブッシュ政権下の01〜05年に行われた対軍事支援はイスラエルの軍事予算の2割にあたる約186億ドル、つまり2兆円。しかも、F16戦闘機やM60戦車など、米国が誇る強力な兵器をイスラエルに売りつけている。その売上高は、01〜03年の6〜8億ドル(約 700〜900億円)から、04年には13億ドル(約1500億円)、05年には27億ドル(約3100億円)にまで、うなぎのぼりだ(関連情報)。
アメリカが武装させたイスラエル:パレスチナ情報センター:Hot Topics

■誰の得にもならない戦い
だが、恐らく米国とイスラエルの目論見は失敗に終わる。殺されれば殺される程、人々はより強い憤りを持って激しく抵抗するのは、パレスチナイラクの占領の例を見ても明らかだ。そしてますます世界情勢は緊迫していく。軍事産業が儲かる以外に、誰にとっても―もちろん、米国やイスラエルにとっても―得にはならないのだ。ともかく、この戦争がイランやイラクをも巻き込んだ中東大戦争にならないうち、国際社会は一刻も早い停戦を求めるべきだろう。

この記事はさておきコメント欄が酷い。

軍事産業が儲かるっていったいいつの時代の話をしているのだ。
第二次世界大戦や冷戦期の話をしているのか?

AS21 @ 2006年 08月 16日 13:35:20


「軍事板常見問題」が詳しいです。
この無知馬鹿は逝ってよし!

軍事オタク @ 2006年 08月 18日 23:24:56


いまどき戦争が始まったからって兵器の発注数が増えるとでも思ってるのかね
むしろ戦闘機などの兵器の発注数は減らさてる一方なのだが

グノタ @ 2006年 08月 19日 09:12:46

なんとかの一つ覚えというかなんというか。
シバレイ氏がアメリカのイスラエルに対する軍事支援や兵器の売上高が急増していることを数値を出して示しているのに、それが目に入らないのでしょうか。
戦争は確実に軍事関連企業の需要を増やします。ただ冷戦後の低強度紛争では冷戦型大型装備の需要は増えず冷戦型軍事関連企業にとっては焼け石に水というだけの話。
戦闘機などの兵器の発注数の減少にしても、それを必要とするような脅威が存在しないからであって戦争が始まったからではありません。むしろ、JSF(F-35)は911事件により首がつながり対テロ戦争により削減数が緩和されているような状態なわけで、テロや低強度紛争はそういう冷戦型軍事関連企業の延命に役立っています。ただ、その程度では冷戦型軍事関連企業を支えるには需要が少なすぎるだけ。利益の問題より企業体質の問題。利益が出ることと経営状態が悪いことは矛盾しません。
冷戦型軍事関連企業が赤字なのは冷戦終了後の脅威の喪失に伴う市場規模縮小の影響が大きいわけで、もし低強度紛争すらなければ冷戦型軍事関連企業はもっと酷い赤字でしょう。
実際に数値で事実を示しても伝わらない人には伝わらないのだなというのが正直な感想。
戦闘機などの兵器の発注数が減っているのは事実ですが、それは冷戦終了による脅威の喪失と因果関係があり、冷戦後の武力紛争はむしろ発注数の削減を緩和する方向に働いているという現実は冷戦後の世代には感覚として分かり難いのかもしれません。


冷戦後の現代には現代なりの兵器市場があるわけで、それを表現した映画としては「ロード・オブ・ウォー」があります。
ロード・オブ・ウォー