言ってないことを読み取れマン

言ってないことを読み取るマン、言ってないことを読み取らせるマン*1に続く新たなヒーロー、それが言ってないことを読み取れマン。
言ってないことを読み取れマンの得意技は根拠を示さない「悪意」をぶつけること。
「悪意」をぶつけられた相手は、語られていないその「悪意」の源泉を読み取り、真摯に対応しなければなりません。できなければ「戦争」です。
真意を具体的な言葉で語らないのに、読み取れないと的外れと非難され「もう戦争しかない」となるのが言ってないことを読み取れマンの恐るべきところ。そういう心の中のことは憶測しかできないというのに。
そう、言ってないことを読み取れマンの恐るべきところは、真摯に対応しようとすると自動的に憶測で語ることを求められることです。
言ってないことを読み取れマンが読み取って対応することを求めているのは、彼自身の語られていない内面に抱え込んでいるものなのですから。
ゆえに、言ってないことを読み取れマンが観念的な意味で使う言葉に対して具体的に常識論を語ることは自動的に的外れになってしまいます。
真摯に対応しようとすると具体的に語ることが封じられる、それが言ってないことを読み取れマン。


言ってないことを読み取れマンの語る「戦争」は現実の戦争ではありません。意味するところは「自分が苦しいから、お前も同じように苦しめ」といったところ。
言ってないことを読み取れマンは自らの境遇に苦しんでいます。その苦しみは鬱屈した不満となり、鬱屈した不満は解消を求めてぶつかる先を求めます。
しかし、そのぶつかる先は自らを苦しめているものにはなりません。
自分を苦しめているものに対してではなく、自分を助けてくれなかったものに対して自らが抱える鬱屈した不満を「悪意」としてぶつける、それが言ってないことを読み取れマン。