久しぶりに「丸」を買ったら陰謀電波の出力に笑った

月刊「丸」2007年9月号、モスキートとAr234の記事が良さげで、かつ「近未来型ウルトラ先進戦術兵器」の記事が放つある種の臭いに惹かれたので買ったわけですが、新刊ガイドの陰謀電波が高出力なので笑ってしまいました。

さて先の大戦は「スターリンの戦争」だったといわれるが、それはアメリカもイギリスも蒋介石も日本もスターリンの謀略に踊らされていたからである。彼はホワイトハウス国務省に一二七名のスパイを送り込み、ハルノートを通して、日本に真珠湾を攻撃させるという離れ技をやってのけたのだという。悪玉のスターリンは愚者のルーズベルトを手玉にとった。ルーズベルトは日米戦争に関係ないソ連に対日参戦をもとめる一方、蒋介石はそそのかされて日本に敵対政策をとりつづけたのである。
『日本は勝てる戦争になぜ負けたのか』光人社

共産党の陰謀力スゲー!東部戦線での苦戦とかが嘘のようだ」とか、「いいように誘導されている日本、情けない。非道い自虐史観だ!」とか思いながら、何故か腹痛気味。

「国内の論争で負けた反日勢力が外と結んで逆噴射を仕掛けようとしている」と西岡氏は指摘し、こうも言う。「日本を孤立させようとする大きな枠組みがある」と。
『よくわかる慰安婦問題』草思社

「日本を孤立させようとしているのは国内の歴史修正主義者の方ですが、何か?」と苦笑。
趣味から軍事情報誌を結構読むのですが、「丸」とか「世界の艦船」とか*1の奇妙な「右傾化」*2に笑わされつつ、寂しい思いも感じる、そんな日々。
こんなことを書くと「御陰で良い本を知りました。早速買いたいと思います」なんて皮肉コメントを書き捨てていく奇妙な「右傾化」をした人が現われたりして。