白燐弾ガセビア「白燐弾は焼夷兵器ではない」

白燐弾は焼夷兵器ではない」

ガセ

白燐弾は煙幕兼焼夷兵器*1であり、焼夷兵器としても用いられる。ゆえに「白燐弾は焼夷兵器ではない」というのはガセ。
白燐弾を焼夷効果を付随効果と解釈することで煙幕弾に分類し「煙幕弾として配備できる焼夷弾」として使用している国もあるかもしれないが、そんなことは関係無しに、現場の兵士は白燐弾を焼夷兵器としても使えることを知っているし、実際に焼夷兵器として使用することもある。例えば以下の記事のように。

白リン弾を使用して焼き払おうとしましたが、失敗でした。ディーゼル油でも試してみましたが、これも失敗。マリファナの木は現在、たくさんの水分を蓄えています。焼き払おうとする我々の作戦は失敗に終わりました」

カナダ軍に思わぬ強敵が現れる……それはマリファナ

白燐弾の対物焼夷効果はナパーム弾に劣るわけで、このような状況の場合、それこそ「ナパーム弾を使った方がいい」わけだが白燐弾を使用したことにも注目。使いたいときに使いたい兵器が使えるとは限らないのに、それが分からない人も世の中にはいるらしいので。*2

関連情報

White Phosphorus (WP)
白燐(WP)の効果に関する説明(英語)。
White phosphorus munitions - Wikipedia
Wikipedia英語版での白燐兵器に関する説明。現時点では焼夷兵器として用いられることがあることも対人攻撃目的で用いられることがあることも記載される形になっている。

*1:他に信号や照明など様々な用途に用いられる多用途兵器

*2:威力は兵器の能力の一部に過ぎず、兵器はその特性によって使い分けられることが分からない人もいるらしい。単純な威力をもって何々の方が威力が大きいので何々を使う方が自然とか主張している人とか