国立医薬品食品衛生研究所のサイトより

以下は国立医薬品食品衛生研究所のサイトの国際化学物質安全性カードからの引用です。

リン(黄)

化学的危険性:
空気に触れると、自然発火することがあり、有毒なフューム(リン酸化物)を生じることがある。酸化剤、ハロゲン、イオウと激しく反応し、火災や爆発の危険をもたらす。強塩基と反応し、有毒な気体(ホスフィン)を生成する。

許容濃度:
TLV:0.02 ppm(TWA); (ACGIH 2003)
MAK:0.1 mg/m3(I); 最高限界カテゴリー:I(1); 妊娠中リスクグループ:D; (DGF 2003)

暴露の経路:
体内への吸収経路:蒸気の吸入および、経口摂取

吸入の危険性:
20℃ではほとんど気化しない;しかし、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。

短期暴露の影響:
眼、皮膚、気道に対して腐食性を示す。経口摂取すると、腐食性を示す。蒸気を吸入すると、肺水腫を起こすことがある(「注」参照)。腎臓、肝臓に影響を与えることがある。死に至ることがある。これらの影響は遅れて現われることがある。医学的な経過観察が必要である。

長期または反復暴露の影響:
骨に影響を与えることがある。

五酸化リン

化学的危険性:
水溶液は強酸で、塩基と激しく反応し、腐食性を示す。 過塩素酸と激しく反応し、火災や爆発の危険をもたらす。水と激しく反応し、リン酸を生じる。 水の存在下で、多くの金属を侵す。

許容濃度:
TLV は設定されていない。

暴露の経路:
次の経路で体内に吸収される:エーロゾルの吸入、経口摂取。

吸入の危険性:
20℃ではほとんど気化しない;しかし、拡散すると浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。

短期暴露の影響:
眼、皮膚、気道に対して強い腐食性を示す。経口摂取すると、腐食性を示す。 この物質の粉塵を吸入すると、肺水腫を起こすことがある(「注」参照)。 これらの影響は遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。

リン酸

化学的危険性:
アゾ化合物、エポキシドの影響下で激しく重合する。燃焼すると、有毒なフューム(リン酸化物)を生成する。アルコール、アルデヒド、シアン化物、ケトン、フェノール、エステル、硫化物、有機ハロゲン化物と接触すると分解し、有毒なフュームを生じる。多くの金属を侵して引火性/爆発性気体(水素[ICSC番号0001]参照)を生じる。中程度の強酸である。塩基と激しく反応する。

許容濃度:
TLV:1 mg/m3(TWA);3 mg/m3(STEL) (ACGIH 2001)

暴露の経路:
体内への吸収経路:エーロゾルの吸入、経口摂取

吸入の危険性:
20℃で気化したとき、空気は汚染されても有害濃度には達しないか、達してもきわめて遅い。

短期暴露の影響:
眼、皮膚、気道に対して腐食性を示す。経口摂取すると、腐食性を示す。

黄リン-化学物質等安全データシート


白燐弾の使用でどういうことが起こりうるかを理解する上で参考になると思います。