ふむふむほほう2

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軍需で多額の収入を得る経営者たち

しかしアメリカ国内の一部の人々には、こうした数字に米国経済の活況を感じているかもしれない。例えば、米国内の軍事関連企業上位34社の経営者の1人あたりの平均報酬額は、9/11テロ以前には 360万ドル(約4億2,331万円)だったのが、9/11テロ以降には720万ドル(8億4,664万円)に上昇している。これら軍事企業のCEO達 34人が9/11テロから昨年までに懐に入れた報酬総額は9億8,400万ドル(約1,157億2,900万円)で、これはイラク国民100万人分の年収よりも多い金額ということだ。--http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2006/09/post_338c.html

Oil and Defense CEOs Pocket the Spoils

http://www.faireconomy.org/press/2006/ee06_ceos_pocket_the_spoils_preview.html
ヒマなひとは、原文と見比べてね。「石油と軍事産業」となってます。

ふむふむ、原文では「石油と軍事産業」と。これではあたかも暗いニュースリンクの著者が、本当は「石油と軍事産業」合わせての増収なのに、原文を恣意的に利用して軍需の増収を誇張していると誤解されかねませんね。ほほう。
しかし、原文ではこうなっています。
http://www.faireconomy.org/press/2006/ee06_ceos_pocket_the_spoils_preview.html

DEFENSE CONTRACTORS: Since the “War on Terror” began, CEOs at the top 34 military contractors have enjoyed average paychecks that are double the compensation they received in the four years leading up to 9/11.(強調は引用者による)

The new Executive Excess report surveys all publicly held U.S. corporations among the top 100 defense contractors that had at least 10 percent of revenues in defense. These 34 CEOs combined have pocketed almost a billion dollars since 9/11 ― enough to employ more than a million Iraqis for a year to rebuild their country.

In 2005, defense industry CEOs walked off with 44 times more pay than military generals with 20 years experience, and 308 times more than Army privates.

確かにタイトルでは「石油と軍事(国防)産業」となっていますが、本文では両者は分けて書かれていますし、軍事関連企業上位34社の経営者の報酬が倍増したことも書かれています。より詳細な情報は原文で紹介されているPDFファイルのレポートに記載されています。
つまり、暗いニュースリンクの著者は原文の恣意的利用をしていません。
というわけで、「軍事産業は戦争で儲かると主張する連中は嘘つきだ」という誤解を生みかねない書き方や良くないと思います。
原文のタイトルだけ読んで勘違いして何事か語っている気になっているのであれば話は別ですが。


画像はレポート冒頭のイラストから一部を切り抜いて引用したもの。原文のサイトにおいてもこの記事の紹介に同様の部分が使われています。
矢印の傾きからして石油価格と軍需契約では軍需契約の方が昇り調子に描かれています。描かれている人物もすごいはしゃぎ振り。
記事は淡々と事実について述べているだけですが、ブッシュ政権がその人員からし軍事産業や石油産業の利益代表の色が濃いことを考えれば、この記事が暗に主張していると私が思うことはそう勘違いではないと思います。