武器取引輸出額
「国際軍事データ2006」P81、「表17 2003年の武器輸出国」より一部項目を引用。
輸出国 | 輸出額 | GDP比 |
---|---|---|
ロシア | 6980 | 0.533 |
米国 | 4385 | 0.040 |
フランス | 1753 | 0.100 |
ドイツ | 1549 | 0.064 |
カナダ | 556 | 0.046 |
英国 | 525 | 0.029 |
ウズベキスタン | 510 | 1.149 |
中国 | 404 | 0.028 |
イタリア | 277 | 0.019 |
オランダ | 268 | 0.052 |
ウクライナ | 234 | 0.089 |
イスラエル | 212 | 0.195 |
スウェーデン | 186 | 0.062 |
ノルウェー | 150 | 0.068 |
スペイン | 124 | 0.015 |
ポーランド | 89 | 0.043 |
キルギスタン | 76 | 0.092 |
トルコ | 61 | 0.025 |
ベラルーシ | 60 | 0.102 |
チェコ | 48 | 0.056 |
韓国 | 36 | 0.006 |
スイス | 35 | 0.009 |
オーストラリア | 30 | 0.006 |
南アフリカ | 23 | 0.015 |
リビア | 23 | 0.131 |
ルーマニア | 22 | 0.039 |
インドネシア | 20 | 0.009 |
ブルガリア | 18 | 0.091 |
フィンランド | 10 | 0.006 |
ベルギー | 6 | 0.002 |
タイ | 5 | 0.004 |
デンマーク | 3 | 0.001 |
オーストリア | 2 | 0.001 |
合計 | 18680 | - |
輸出額の単位は百万ドル。輸出国と金額はSIPRI2004年版によるもので主要な通常兵器(航空機、装甲車両、大砲、レーダーシステム、ミサイル及び軍艦の6カテゴリー)が対象。GDPはミリタリーバランス2004/2005による。
ロシアが69億8000万ドルで1位。米国は43億8500万ドルで2位。これにドイツとフランスを加えた武器輸出上位4カ国の合計が武器輸出全体の約78.5%を占めています。
GDPにミリタリーバランス2004/2005を使用する一方で輸出額にSIPRI年鑑を使用するあたりに感じる意図はさておき、この手の金額は集計方法により大きく変わります。*1
DVD「ロード・オブ・ウォー」解説書、「武器取引の主要輸出国(2003年、単位は100万ドル)」より。
輸出国 | 輸出額 |
---|---|
米国 | 13648 |
英国 | 4700 |
ロシア | 3400 |
ウクライナ | 1500 |
フランス | 1200 |
ドイツ | 1200 |
中国 | 500 |
イスラエル | 400 |
イタリア | 100 |
これは英国際戦略研究所(IISS)ミリタリーバランス2004/2005による値。米国の輸出額だけ端数処理されてないあたりに感じる意図はさておき、こちらでは米国が136億ドルでロシアは34億ドルと輸出額が大きく逆転しています。関係ありませんが、ミリタリーバランスの邦訳版の発売を再開してほしいものです。あまり売れそうな本ではないので無理でしょうが。
こうして見ると、一部の人が実態以上に「武器を輸出して儲けている」と騒ぐスウェーデンやスイスの武器輸出額が少ないこと、スイスはGDP比でもかなり少ない値であることが分かります。スウェーデンの武器輸出額1億8600万ドル、GDP比0.062%はそれはそれでたいした値だとは思いますが。
アメリカは輸出額としては大きくてもGDP比で見ればそう大きい値ではありません。武器輸出国としては普通の値。
GDP比ではロシアとウズベキスタンが突出しており、一部の人が実態以上に武器輸出を非難する中国はむしろ低い方です。それで途上国の紛争で中国製兵器がありふれている現実が変わるわけではありませんし、中国にしても売れるのであればもっと売りたいでしょうが。
GDPは基準としては値が大きすぎて、これで比率を求めると大抵の金額がゴミのような印象になってしまうので、輸出商品としての価値が分かりやすい輸出総額の方が基準としては適切かなと思います。