「やる夫で学ぶ南京事件」のはてなブックマークコメントに対して

やる夫で学ぶ南京事件 - 模型とかキャラ弁とか歴史とか
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に対する応答というか感想というか。

id:yingze 中国, 南京事件
id:zaikabou ここ5年位中国の偉い研究者がもう少し多いんじゃねって言い出してて、若手の研究者がちょっと困ってる感じです。http://www.dadaobao.cn/7B-6.htm/間違えた http://www.sjhistory.org/site/newxh/yjzt1-3mb_a2011050636581.htm 2011/06/22

http://b.hatena.ne.jp/yingze/20110622#bookmark-47939102

本当にそういうことが書いてあるなら該当部分の引用と翻訳をしてもらえればと思います。
というようにして言質を取ってから批判する気もないので予め説明しておきますがどちらにもそういう記述はありません。
一つ目のURLは、まあ間違いだそうですが、軍人犠牲者に関するもので軍人犠牲者数の推定数において笠原説と大きな違いはないと思います。軍人犠牲者を7〜9万人と推定し、その人数は軍民合わせての数であるところの30万人説の犠牲者数の約25%になるという結論の話ですね。
二つ目のURLはそもそも防衛研究所戦史部の庄司潤一郎氏の論文「「日中歴史共同研究」を振り返って」を中国語訳したものであり、その内容を知る人には当たり前のことですが、そういう記述はありません。
疑いがあれば「戦争を知らない国民のための日中歴史認識」に収録されているので読んでみればいいでしょう。


戦争を知らない国民のための日中歴史認識 『日中歴史共同研究<近現代史>』を読む
戦争を知らない国民のための日中歴史認識 『日中歴史共同研究<近現代史>』を読む


言語力不足と知識不足から文中の「30万人以上」という記述により勘違いしたのではないかと思うので念のために説明しておきますが、中国の30万人説は約34万人を端数切り捨てにした値であり30万人以上と書かれることもあります。つまり、そう書かれているからといって「もう少し多いんじゃねって言い出し」ていることにはなりません。
ちなみに東京裁判の20万人説は約26万人を端数切り捨てにした値であり20万人以上と書かれることもあります。
今までのyingzeさんが書いた中国語サイトのURLとそれに対するyingzeさんの反応を考えると、yingzeさんはろくに中国語を読むことができないのに文中から拾った単語から勝手な解釈をしているのではないかという疑惑が私にはあったのですが、今回の件でそれが確信に変わりました。
この件についてですがyingzeさんが倫理的に正しい対応をしてくれるといいのになあと思います。
正しくない対応は色々と考えられますが、例えば、二つ目のURLも「間違い」と主張しながら正しいURLも提示しなければ該当部分の引用と翻訳もしないなんてのがあげられます。

id:mori-yoshiro
被害者が現在も生きている事件を、「やる夫で学ぶ」なんてふざけたメソッドで解説するブログ主の神経を疑う。結局、セクト内でウケるためのネタの一つに過ぎないのでしょうね、あなた方にとっては。 2011/06/21

http://b.hatena.ne.jp/mori-yoshiro/20110621#bookmark-47651070

セクト内でウケるためのネタ」なんてのが憶測に過ぎないと思います。
実際のところこういうのは知っている人には今更な解説なわけで、私としては普段のような解説では読まないような層の人にも読んでもらうことが書いた意図の一つだったわけで、的外れな批判だと思いますね。
で、「やる夫で学ぶ」がふざけたメソッドとして、それは「マンガなんてふざけたメソッドで解説する」というのと大差ないと私は思うんですよね。
解説で重要なのは内容で解説手段としてはAAだろうがマンガだろうが私は構いません。そういう解説手段自体が許せない価値観な人もいるでしょうが。
で、件の記事の解説内容は被害者を傷つけるものではなく、むしろ現実の行動で被害者を傷つける南京事件否定論者を批判するものなわけで、私としては解説内容に問題があるとは思いません。
ホメオパシーなどの似非科学も被害者が現在進行形でいるわけで、それを批判する解説に「やる夫で学ぶ」を使うのは私としてはまったく構わないと思うのですが、解説手段を問題視するmori-yoshiroさんはそれもこれと同様に否定するのでしょうか?その点、是非うかがいたいです。

id:yamamoto8hei
この手の議論を見てると「反省とは一体何ぞや?」と思う。肯定否定いずれも相手を言い負かそうとしているだけ。なぜ南京事件が起きてそれが大虐殺として喧伝されたのかの視点が全く無い。目糞が鼻糞を笑う様なモノ

http://b.hatena.ne.jp/yamamoto8hei/20110621#bookmark-47651070

この手の発言を見ると山本七平は本当に罪深いなと思います。
山本七平の罪には嘘や嘘翻訳で人々を騙したことだけではなく、こういう物事を上から見ているつもりの思い上がりを量産したこともあげられるというものでしょう。
物事を俯瞰するなど視点を変えて見るのは重要なことですが、それにはそれをなすだけの能力も必要なんですよね。にも関わらず、このように物事を上から見る能力も無いのにそうしているつもりになっていることを野狐禅俯瞰と私は呼びたい。
さて、「肯定否定いずれも相手を言い負かそうとしているだけ」が仮に真として、こう言いかえたらどうでしょうか?「科学似非科学いずれも相手を言い負かそうとしているだけ」
この場合、発言者は真と偽の間で中立を気取る間抜けということは明らかですよね。なぜか歴史問題の場合はそう思わない不思議な人がたくさん出現したりするわけですが。
「なぜ南京事件が起きてそれが大虐殺として喧伝されたのかの視点が全く無い」に関しては「必然として起きたことは文中に書いてあるだろ」とか「外国の報道機関が現地入りしており世界的に報道されたから」とか書いても山本七平メソッドの継承者であるところのこの人には意味がないと思います。
この人的には「これはプロパガンダ戦なのだ」「だから事実であろうとなかろうと認めてはならない」が解答なのだろうと思います。山本七平的に考えて。
とりあえずyamamoto8heiさんは「相手を言い負かそうとしている否定派」にもこのようなコメントをつけてブックマークすべきだと思いますよ。アリバイ作り的に考えて。どういうサイトをブックマークしてどういうコメントをつけているかを見れば中立気取りな本人の偏りぶりが明らかですから。*1

id:tdam
世界史辞典に、「便衣兵の掃討殺害=戦時国際法に違反」の根拠を求めるあたり、歴史固定主義者はやっぱり進歩がないなぁとしか。「権威は常に正しい」思考は、原発畑や経団連や政府には適応されないのかね。 2011/06/21

http://b.hatena.ne.jp/tdam/20110621#bookmark-47651070

tdamさんにはそう見えると。これはそう見える方の偏りを明らかにしているだけだと私は思いますが。
歴史固定主義者という呼称もtdamさん自身の歪みがそう見させているのだと思います。
実際問題、学問的手順に従って歴史が書き変わることはしばしばあることですし、ときには素人が学問的手順に従った地道な研究によってそれを成し遂げることもあります。あるいは、書き変わらないまでも学問的な異論や反論に耐えることで新説として認められることもあるわけです。
これはつまり、学問としての歴史において長期間史実として扱われてきた説はそれだけ学問的な異論や反論に耐えてきた強固な説とも言えるわけです。
「権威は常に正しい」のではなく異論や反論に耐えてきたからその蓋然性は高いという意味で「正しい」のです。
では原発畑などはどうでしょうか?原発村が学問的な知見に基づいた異論や反論に耐えるのではなくそれらを排除してきたことは福島原発事故以降の報道からでも明らかだと思いますが。
さて、tdamさんは戦時国際法について論じるにあたって先行する研究にあたりその妥当性を調べるという学問的には当然のことをしたのでしたっけ?条文だけを読んで独自解釈をするという非学問的行動をしたのではないですか。
tdamさんはWGIPの人の受け売りをしたり独自解釈したりする前に、きっちり先行研究にあたった方がいいと思いますよ。そうすれば戦時国際法の妥当な解釈だから辞典にも書かれるということが分かると思います。

id:type-100 歴史
長門でも翠星石でもホロでも誰でもいい。女の子を出すんだ。ネタのためにも読ませるためにも。 2011/06/21

http://b.hatena.ne.jp/type-100/20110621#bookmark-47651070

圧倒的に正しいと思います。
著作権的な問題がありますが。アニパロ同人誌と同様に。
でもまあ、それをやって訴えられたとしても、それはそれで本望だったりします。

id:tomo_fuji
オーソドックスな主張にやる夫的なものをちょっと混ぜただけで特に分かりやすくなっていない。これで納得する人は普通のエントリでも納得すると思う。 2011/06/21

http://b.hatena.ne.jp/tomo_fuji/20110621#bookmark-47651070

その通りではあるのですが、これは普通のエントリを読まない層にも読んでもらえることを期待して作ったものなので。
分かりやすさについては、それはもっと分かりやすいにこしたことはないと思いますが現在の私に可能な限り短くかつ分かりやすくしたものなのでこれ以上は厳しいです。そうするための具体的な指摘がほしいところです。

id:hatoken
2ちゃんでやれないヘタレ? 2011/06/21

http://b.hatena.ne.jp/hatoken/20110621#bookmark-47651070

これは斜め上過ぎる。
2ちゃんで匿名で書く方がよっぽどヘタレだと私は思うのですが。
まあ、改訂版を作成したら2ちゃんに投稿する予定なんですがね。
ちなみに現在の当ブログのコメント欄の設定はIDすら名乗れない完全な匿名でなければ書き込めないようなヘタレには書き込めない仕様です。
2ちゃんで匿名だからヘタレというわけではないですが、完全匿名でなければ書き込めないというのはヘタレでしょうね。2ちゃんに限らず。

id:KIM625 南京事件, 歴史修正主義
ごめんなさい。これはイマイチ。 2011/06/21

http://b.hatena.ne.jp/KIM625/20110621#bookmark-47651070

「よくない」と感じる部分は違うかもしれませんが、私もこれは「よくない」と思っています。
「バカなやる夫を啓蒙してあげる」という点である種のやる夫メソッドは邪悪をはらんでいると私は思うんですよね。手段ではなく、やっていることが「よくない」
そういうのを自覚してあえてやっているので自分でも「よくない」と思います。

id:REV
反応に困る。やる夫メソッドへの、気の利いた風刺と解釈しとく。 2011/06/21

http://b.hatena.ne.jp/REV/20110621#bookmark-47651070

ある種のやる夫メソッドの「よくない」ところを感じられる人であれば、そういう反応は自然なものだと思います。

id:munyuu 歴史, 中国
中国の情勢が怪しくなると出てくる。南京事件を確定した東京裁判の判決は、日本政府が無効化したが連合国からの抗議や批難は無し。つまり中国のプロパガンダで作られた事件だった。いまでもよく行われている。 2011/06/21

http://b.hatena.ne.jp/munyuu/20110621#bookmark-47651070

またこんな嘘を平気でつく。日本政府が「東京裁判を受諾した以上、それを正当で合法なものとして受け入れている」という立場であることは近現代史の常識でしょうに。
そして相変わらずの陰謀論脳。南京事件についていつ書こうが中国情勢と結びつけて解釈することは可能でしょうね。そこで問題があるのはそう解釈する方の認識の方でしょうけど。

id:okurus
現在でも多数の学者間で論争となっている議論をやる夫スレ(笑)を引用して「虐殺ありき」で決め付ける感覚も怪しい。wiki見ると相当政治バイアスあるみたいだが。記事読んだけど証拠が弱いし、曖昧な点も多いね。。。 2011/06/21

http://b.hatena.ne.jp/okurus/20110621#bookmark-47651070

うわあ、なんという分かりやすい「中立」
「中立」を支えているものの一つが「無知な自分こそが物事をよくわかっている」幻想であることが言葉から滲み出ていますね。本当に醜悪な傲慢というものです。
「学者間」って否定派の学者に真っ当な歴史学者っていますか?専門外の与太を飛ばしている学者ばっかりではないのですか?そういうことも知らないの?
「証拠が弱い」とか「曖昧な点も多い」とか史料や先行研究にはあたったのですか?南京事件はかなり膨大な史料、それも史料批判に耐える史料に支えられた史実ですよ。それに比べて古代史なんか、本当、史料が乏しいんですよ。つまり、知っていればこういうことは言えないと思うんですよね。
「「虐殺ありき」で決め付ける」のではなく、史料にあたれば「「虐殺あり」と結論づけざるをえない」というのが正解。
okurusさんも、先行研究にあたり、それでも納得できなければ史料にあたるということしてみればいいと思います。本当の懐疑精神というのはそういうものというものでしょう。

id:khwarizmi 歴史
やる夫メソッドなのに,途中から会話になってなくて一方的にしゃべり続ける辺りがいつものはてさですね的な 2011/06/20

http://b.hatena.ne.jp/khwarizmi/20110620#bookmark-47651070

この指摘も圧倒的に正しいと思います。
私も見ていて思ったのですが、多くの「やる夫で学ぶ」は説明自体は長くても多数のキャラが説明役を分担することで「一方的にしゃべり続ける」という印象をあたえないようになっているわけです。
「一方的にしゃべり続ける」のが「はてさですね的」なのか否かはさておき、ここは反省点で、改訂版ではなおさねばならない部分というものでしょう。

*1:現時点で全ブックマーク数5件のうち3件がこのブログとか