「ドイツ空軍塗装大全」は濃い本
大日本絵画の「ドイツ空軍塗装大全」を購入。
価格はいつもの大日本絵画資料本価格で本の装丁的には相場の1.5倍くらいから2倍くらいの価格に感じるものの、扱っている内容を考えれば納得の価格といったところ。
第二次世界大戦ドイツ空軍機の塗装やマーキングについての本で、その特化した内容のために、はっきりいってドイツ機モデラー以外にはあまり役に立つ本ではないと思います。(←年度末の忙しい時期にそんな本を読んで現実逃避か)
しかし、大戦時のドイツ機の模型を作る人にとっては買って損のない本だと思います。
内容的には写真集的価値は低いですが数々の発掘資料にもとづいての考証は衝撃的と言ってもいいほどの内容。
「同一色という解釈が主流だったRLM02とRLM63は実は異なる色調」とか「末期グリーン系迷彩(RLM81/82/83)の機体下面色は原料不足によるRLM76の変種」*1とか。
あーあ、知ってしまった。
知ってしまったからには、戦前式迷彩(RLM61/62/63)の機体を塗装するときRLM63のところに今まではRLM02を塗っていたのが、もう素直に塗れないー。
あーあ、知ってしまった。
知ってしまったからには、末期グリーン系迷彩の機体の下面に今まではRLM76ライトブルーを塗っていたのが、もう素直に塗れないー。
とか思いましたよ。読んでしまったときに。
他にも「RLM61/62/63=RLM81/82/83かもしれない」とか「北アフリカ戦線の機体の砂漠地帯用迷彩塗料はイタリア軍が提供したものを使用した可能性」*2とか、ドイツ機モデラーに新たな悩みの種を植えつけてくれること受けあいの内容。
内容的には読んでよかったとは思うのですが、実際に塗るときにはどうしたものかと思いますね。(←積んどくモデラーには関係ない)
とりあえずDo335の色指定付迷彩塗装図*3が載っていたのはありがたかったです。
よく調べれば分かったでしょうが、時期的に漠然と末期グリーン系迷彩(RLM81/82/83/76)ではと思っていましたから。
これで製作時の考証ミスの可能性が少しは減ったわけです。(←だから、積んどくモデラーには関係ない)